【2025年版】介護タクシーを自営で始めたら年収はいくら？収入のリアルを公開

この記事でわかること

• 介護タクシーと一般タクシーの違い
• 自営で開業する際に必要な資格や手続き
• 年収を左右する5つのポイント

介護タクシーは、要介護者や障がいを持つ人の生活を支える移動手段です。

移動だけでなく、乗降時の介助まで含まれるため、単なる輸送業とは異なります。

自営で始めるには、二種免許や福祉限定許可などの条件をクリアする必要がありますが、地域の需要や営業方法によって年収は大きく変わります。

自由な働き方を目指しながら、安定した収入を得たいと考えている人にとって、介護タクシーは現実的な選択肢ですよね？

 

この記事を読むことで、年収の相場や収入を増やすコツ、開業までの流れがすべてわかります。

自営で介護タクシーを始めたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

そもそも介護タクシーとは？

介護タクシーの定義と通常のタクシーとの違い

介護タクシーは、一般のタクシーとは異なり、主に要介護者や障がいを持つ人を対象としたサービスです。

目的地までの移動だけでなく、乗り降りの際の介助も業務に含まれています。

 

一般のタクシーは、歩行できる人を乗せることを前提にしています。車内には車椅子やストレッチャーを固定する設備はありません。

一方で、介護タクシーは福祉車両を使用し、座席の一部を取り外して車椅子のまま乗車できるようにしたり、スロープやリフトを搭載している点が特徴です。

 

さらに、利用できる人にも違いがあります。一般タクシーは誰でも乗れますが、介護タクシーの対象は介助が必要な高齢者や障がい者に限られています。通院や通所、施設間の移動といった日常の外出支援に特化しています。

 

自営で開業する際に必要な資格・許可

介護タクシーを自営で始めるためには、いくつかの資格や許可が必要です。

まず最も基本となるのが、普通二種免許です。これは乗客を有償で運ぶ事業用車両を運転するために必須です。

 

その上で、国土交通省が管轄する「一般乗用旅客自動車運送事業（福祉限定）」の許可を取得する必要があります。この申請では、営業所や車庫の確保、車両の構造要件（スロープ付きなど）、運行管理体制の整備が求められます。

また、法人として申請するケースが多く、株式会社や合同会社を設立する人が多いです。

 

さらに、介護職員初任者研修の修了者であることが推奨される場合もあります。

これは送迎中の乗降介助や身体の支えなど、介護的要素が求められるためです。

必要な書類や手順が多いため、行政書士に依頼して代行申請を進める人もいます。

 

結論として、開業には運転技術だけでなく、介護知識と法律的な整備も求められます。

どんな利用者層が多いのか

介護タクシーの主な利用者は、歩行が困難な高齢者や障がいのある人です。

公共交通機関を使えない人が、日常生活を送るための外出手段として利用します。

利用目的は以下のように分かれます。

• 病院への通院（定期検査やリハビリ含む）
• デイサービスや通所リハビリへの送迎
• 役所や銀行などへの外出
• 特別支援学校への送迎（障がい児が対象）
• 冠婚葬祭や買い物といった私用の移動

特に病院送迎は定期的に発生するため、安定した収入源になります。通所施設との契約がある場合、月単位でのルート運行も可能です。

 

介護タクシーは、単なる移動手段ではありません。利用者は「信頼できる運転手であるか」を重視します。対応が丁寧で、身体への配慮ができる人にリピートが集まりやすくなります。

利用者の多くは高齢者や身体の不自由な人であり、生活のあらゆる場面で移動を支えています。

介護タクシーを自営で始めた場合の年収相場

介護タクシーを自営業として運営した場合、年収の目安はおおむね300万円から600万円程度です。

成功している人は法人契約や地域の介護施設と連携することで、700万円〜1000万円以上を稼ぐ例もあります。

• 年収に影響する要素として、次のような点があります。
• 地域による需要の差（都市部は件数が多く、地方は単価が高い傾向）
• 顧客層（個人利用が多いか、法人契約があるか）
• 稼働時間（平日中心か、土日祝も対応しているか）
• 一人運営かスタッフ雇用か（人件費の有無）

例えば、平日朝8時〜夕方17時まで稼働し、リピーターを抱える都市部の事業者は、月収50万円前後を安定して得ています。

 

結論として、介護タクシーは努力や営業次第で収入を伸ばせる業種ですが、稼働時間と地域性による差も大きいため、事前の市場調査が欠かせません。

年収に影響する5つの要素

介護タクシーを自営で始めた場合、収入は人によって差があります。なぜ差が出るのかを理解するには、年収に影響を与える5つの要素を把握する必要があります。

稼働時間・営業時間（深夜や祝日対応の有無）

年収に直結する最も大きな要素は、稼働時間の長さです。働く時間が多いほど売上は増えます。

特に、深夜・早朝・祝日などの時間帯は利用者が少ない反面、単価を高く設定しやすくなります。

例えば、病院の時間外診療や深夜の救急搬送を希望する利用者に対応すると、通常の2〜3割高い運賃で受けられる場合もあります。

一方で、家族との時間を優先したい人は日中のみの営業に限るケースもあり、そうしたスタイルでは年収は相対的に低くなる傾向があります。

どれだけの時間を業務に充てるかによって、年収は大きく変わります。

 

ルート固定 vs フリー営業

営業スタイルによっても収入は変わります。

ルート固定型は、特定の病院や施設と契約し、決まった時間に送迎するスタイルです。

一方、フリー営業型は予約ベースでさまざまな利用者に対応します。

ルート固定は毎日の売上が読みやすく、スケジュールも安定しますが、収入の上限が決まりやすい特徴があります。

逆にフリー営業では、突発的な依頼や長距離送迎などで高単価の仕事に対応できるチャンスがあります。

安定を求めるならルート固定、収益性を重視するならフリー営業が有利です。

顧客のリピート率・契約施設の有無

介護タクシーの収入は、リピート顧客の数に大きく左右されます。

単発利用だけでは予約が安定せず、空き時間が増えてしまいます。

反対に、通院やリハビリで定期的に送迎を依頼する利用者が増えると、収入は安定しやすくなります。

例えば、週に3回病院へ通う高齢者を5人抱えていれば、それだけで月20万円以上の売上になることもあります。

また、介護施設や地域包括支援センターと契約している場合は、安定した送迎業務が受けられるため、集客に悩まされにくくなります。

リピート客と施設契約の有無は、継続的な売上を確保するために欠かせません。

自家用車 vs リース導入の違い

車両の所有形態も年収に関係します。

自家用車を使えば初期費用はかかるものの、月々の支出を抑えやすくなります。

リースを利用すると初期投資は少なく済みますが、月5〜8万円程度のコストが発生し、長期的には総額が高くなりやすいです。

 

また、自家用車を福祉車両に改造した場合は減価償却の対象になるため、税金対策にもなります。

リースはメンテナンス込みで手間がかからないというメリットもありますが、年間の利益を考えると、自家用車の方が収支は良くなりやすいです。

事務処理や予約対応の効率化

収益を上げるには、送迎以外の業務も効率よく行う必要があります。

予約管理や請求書発行、電話対応などに時間を取られると、実働時間が減ってしまいます。

例えば、Googleカレンダーと連動した予約フォームや、LINEの自動応答機能を活用すると、管理にかかる手間を大幅に減らせます。

 

また、売上集計や経費処理もクラウド会計を使えば自動化できます。

こうした仕組みを整えることで、予約ミスや請求漏れも減り、収益機会の損失を防げます。

作業効率を上げることは、実質的な売上アップにつながります。

 

【自営業】介護タクシーのメリット・デメリット

メリット

①自由な働き方ができる

介護タクシーの自営業は、自分のペースでスケジュールを組める点が大きな魅力です。

平日の午前中だけ、または通院が多い時間帯に絞って稼働するなど、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。副業やセミリタイア後の収入源としても注目されています。

 

②利用者との信頼関係でリピーターがつきやすい

利用者は高齢者や障がいを持つ方が多く、安心できる運転手を継続して指名する傾向があります。一度信頼関係を築ければ、定期的な送迎（通院・デイサービスなど）によって安定した売上が見込めます。

 

③高齢社会で今後もニーズが増える成長市場

高齢者人口の増加により、要介護者の外出支援ニーズは年々高まっています。特に地方では公共交通機関が乏しい地域も多く、介護タクシーは社会インフラとしての役割を期待されています。今後も需要が落ちにくい分野といえるでしょう。

デメリット

①初期投資が必要（車両・改造費・許可取得費など）

介護タクシー開業には、専用のスロープ付き車両やストレッチャーの積載スペースが求められます。

中古でも設備込みで150万円〜300万円ほどの費用がかかり、さらに国の許認可取得や保険加入などで追加コストが発生します。融資や助成金の活用がカギです。

 

②体力的・精神的な負担がある

要介護者の乗降介助や車椅子の積み下ろしは、想像以上に体力を使います。また、一人での運行が基本のため、長時間の孤独な業務や緊急時の対応など、精神的なストレスも大きくなりがちです。

 

③急なキャンセルやスケジュール変更による収入変動

介護タクシーは予約制で動くことが多いため、当日のキャンセルがそのまま売上減につながります。また、医療機関の待ち時間延長や、予期せぬ緊急対応によりスケジュールが大幅にずれ込むこともあり、時間管理が難しい面もあります。

まとめ

最後に、介護タクシーを自営で始める際に押さえておきたいポイントをまとめておきます。

• 介護タクシーは移動と介助を一体化した生活支援サービス
• 開業には二種免許や福祉限定許可など、複数の資格・許可が必要
• 主な利用者は通院・通所が必要な高齢者や障がい者
• 年収相場は300万〜600万円で、工夫次第で1000万円超も目指せる
• 稼働時間や営業スタイル、車両の選び方などが収入を左右する

これから自営で介護タクシーを始めたい方は、まずは地域のニーズや競合状況をしっかり調べてみてください。準備を怠らず、信頼されるサービスを提供できれば、安定した収入とやりがいのある働き方を実現できます。