「持病の話ってどこまで言えばいい?」
「事故歴や違反歴は正直に伝えた方がいい?」
「賃金や希望の勤務地は正直に伝えても大丈夫?」
仕事と家庭の両立、そして健康。気になりますよね。
実際の面接で「必ず聞かれる」質問と答え方を、面接官の狙いと30秒テンプレの順で構成しました。
持病の伝え方、運転記録証明書の扱い、SASや血圧の申告のコツまで、衛生管理の視点で具体例を交えて紹介します。
前日でも整えられる実務用の型となりますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
面接官が見る3項目と合格条件

採用担当者が面接で特に注目するのは、以下の3点です。
- 安全意識:事故を起こさずに続けられるか
- 継続:長く働けるかどうか
- 人柄:コミュニケーション能力
ドライバーの仕事は多岐にわたります。
単純に運転と荷物の集荷、配達だけではありません。
ここでは、採用担当者の視点で面接で押さえておくべき3つのポイントを解説します。
安全意識
運送会社で最も大切なことは、「無事故で業務を行う」ことです。
いくら業務で利益をあげても、荷物事故や車両事故が発生すると一瞬で利益がなくなります。
荷主からの信頼も失い、利益に直結するからです。
そのため担当者は、応募者の事故歴や違反歴を必ず確認します。
自分の事故歴や違反歴について必ず質問されますので、回答できるようにしておきましょう。
継続性:長く働けるかどうか
継続性も最重要視されるポイントのひとつです。
採用担当者は、履歴書で応募者の転職回数や勤続歴を必ず確認しています。
転職回数が多い、一社あたりの勤続歴が短いと「この人は当社もすぐに辞めるのでは」と、採用を見送りがちです。
しかし、正当な理由がある場合は問題ありません。
人柄:コミュニケーション能力
「ドライバーは一匹狼で黙々と仕事をこなしておけば良い」と思われがちですが、実際の現場ではコミュニケーション能力が必須です。
地場で集配業務を行うドライバーは当然ですが、長距離ドライバーも集配先のお客様と最低限のコミュニケーションを求められます。
横柄な態度をとったり、無愛想な態度をとったりすると、「次から別の人に変えてください」と言われることも少なくありません。
関連記事:タクシー会社の面接の注意点|面接官が見ているポイントも解説
面接前に準備すべきこと

面接前に準備しておくことは、持ち物の整備、場所と時間と服装の段取り、回答テンプレの仕上げです。
面接時間の10〜15分前を目安に現地へ到着し、面接開始の5分前に会場入りしてください。
想定問答は一行で言える形に整え、当日は台本どおりに短く伝えます。
持ち物の確認
面接に持参するものは、余裕をもって用意しておきましょう。
運送会社の面接では、履歴書・免許証・運転記録証明書は最低限必要です。
その他に必要なものは、事前に応募先の会社から指示されます。
面接場所と時間の確認・服装の準備
社会人として、面接に遅刻しないことは最低条件です。
時間にルーズな人は第一印象が悪くなり、採用を見送られがちになります。
カジュアルな服装は避け、スーツで臨むのが無難です。
見た目・服装については、以下を参考にしてください。
- 服装:襟付き+落ち着いた色
- 靴:黒または茶、かかと磨き
- 髪・ヒゲ・爪:清潔に整える
- カバン:応募書類を入れるカバンは自立する手提げタイプ
【必ず聞かれる】質問と回答テンプレ(15選)

運送会社の面接でほぼ確実に聞かれる15問を、狙い→短文テンプレの順で整理しました。
【】内容を変更して音読すれば前日でも仕上がります。
- 簡単な自己紹介
氏名と年齢、現職と勤続年数について回答してください。
「【山田太郎】、【40歳】です。今の会社で【4t車のルート配送業務】を【5年間】しております」
- 志望動機(なぜ当社なのか)
適合と継続の見込みを見られます。
「【安全方針と福利厚生】に共感しました」
「【準中型/フォークリフト経験】を活かし、【無事故継続→中型/大型】を目指します」 - 前職を辞めた理由(転職理由)
前職の悪口は減点対象ですので、中立かつ簡潔に回答してください。
「【拘束/シフト】が長期化し家庭と両立が難しくなったためです」
「地場で強みを発揮したいので転職を決めました」 - 持病があるか(心疾患・血圧・SAS・脳・糖尿)
持病を隠して入社した場合、懲戒処分の対象となる場合があります。
必ず事実を申告してください。
「【SAS】は【シーパップ治療】で安定しています」
「かかりつけ医からも業務に支障ないと言われました」 - トラック運転経験の有無(車種/業態/年数)
配属先や教育者を決めるためです。
「【4トン車】で【10年】勤務していました。業態は【ルート配送】です」 - 過去5年以内の事故歴・違反歴
安全に業務できるかを判断するために聞かれます。
「【5年前】に【一時停止義務違反】がありました。原因は【完全に停止できていなかったから】です」
「それから違反にならないように【3秒以上】停止するようにしています」 - 保持免許・資格(準中型/中型/大型/フォークリフト)
現状を確認し、入社後の教育や資格取得を判断するためです。
「【フォークリフト免許】があります。不慣れな点もありますが、早めに慣れるよう努力します」 - 体力に自信はあるか
力仕事がメインですが、回答によって仕事内容の選別を行いますので、正直に回答してください。
「【台車やフォークリフト】をメインで使用する業務でしたら問題ありません」 - 飲酒の有無と頻度(再発防止/自己管理)
長距離ドライバーは、自宅以外での飲酒を禁止されている場合があります。
近年、悪質な飲酒運転が社会問題になっているためです。
「休日以外は飲みません。点呼と検知器の運用に従い、記録も遵守します」 - 勤務可能な時期(いつから働けるか)
いつから働けるかによって、配車や教育の段取りを考えるためです。
「【〇月〇日】から出勤できます」 - 入社後はどうなりたいか(目標や資格取得など)
やる気や継続する人かどうかを見極めるためです。
「無事故で数年勤務した後、中型や大型取得に向けて努力します」 - 希望する職種と働き方(地場か長距離)
ミスマッチによる離職を防止するためですので、正直に回答してください。
「地場を希望します。退勤時間は19時前後を目安にできれば幸いです」 - 希望する賃金水準や労働条件
基本的に担当者から給料の内訳については説明されますが、気になることは質問しても問題ありません。
「初任給や昇給制度についてお聞きしたいです」
「1日あたりの労働時間も教えてください」 - 休日の取り方(希望休の考え方)
働き方改革が導入されてから、運送業界も従業員の「休日取得」に力を入れるようになりました。
「基本的に会社のカレンダーに沿ってお休みをいただければと思います」
「用事がある場合は、有給休暇を取得させていただけると嬉しいです」 - 他社応募の有無
志望の本気度が伝わります。
他社とのパイプがある会社も存在します。そのため、正直に回答するのが無難です。
「【1】社進行中です。勤務地(地場か長距離)や休日、賃金の条件で検討しています」
運送会社では、運転記録証明書の提出が基本です。
持病がある場合は医師の診断書も求められます。
いずれも採用判断に直結する重要書類です。
次章で、取得手順と面接での伝え方を具体的に解説します。
関連記事【保存推奨】トラック運転手は「やめとけ」と言われる理由6選
運転記録証明とは(提出の可否・入手方法)

運転記録証明は、自動車安全運転センターが発行する違反・事故・点数の記録です。
面接時か後日、提出を求められます。
郵送や窓口申請で入手可能です。
運転記録証明書の提出と運用
期間は1年・3年・5年などの発行区分があるため、募集要件に合わせて準備します。
コピーを預ける際は保管方法と返却時期の確認を依頼しておきましょう。
事故や違反の説明は「原因→対策→検証」で行う
説明は原因→対策→検証の順で短く伝えてください。
再発リスクの管理が明確になり、採用側が判断しやすくなります。
- 原因:安全確認の抜け、速度管理の甘さ
- 対策:指差喚呼、徐行基準、右左確認の声出し
- 検証:以後〇か月ゼロ、同乗指導の記録、月次振り返り
例:「【年/月/件名】。原因は安全確認不足。以降、一時停止で3秒静止と構内は徐行10km/hを徹底し、以後12か月ゼロです。」
型に沿って回答すると、短時間でも改善が伝わります。
【健康・持病】どこまで正直に回答するのか

健康や持病は隠さず盛らずが基本です。
面接では「事実→対策→業務影響→書類」の順でまとめてください。
事実→対策→業務影響→必要書類(診断書等)
健康の伝え方は以下のとおり型で整えて、回答します。
- 事実:診断名、数値、通院頻度
- 対策:服薬内容、睡眠時間の固定
- 業務影響:日勤地場は支障なし、夜間は月【回数】まで
- 必要書類:診断書、服薬手帳、検査結果の提出可
例文:高血圧/SAS(Sleep Apnea Syndrome:睡眠時無呼吸症候群)
- 高血圧:
「高血圧で服薬中です。上は120台、下は80台で安定しています。日勤で地場の仕事は支障ありません。夜間は月2回まで可能です。必要でしたら診断書を提出可能です。」 - SAS:
「シーパップ治療をしているため、昼間の眠気はありません。就寝起床を固定し、休日以外は飲酒を控えるようにしました。日勤で地場の仕事は支障ありません。必要でしたら診断書を提出いたします。」
まとめ:必ず聞かれる質問の対策と正直申告で合格へ
面接は「安全意識・継続性・人柄」を確かめる場です。
本文の「必ず聞かれる15問」短文テンプレを使えば、前日でも要点を整えられます。
伝え方の型は次の2つを意識すると、相手に届きやすくなるので、意識してください。
- 健康は「事実 → 対策 → 業務影響 → 書類」
- 事故・違反は「原因 → 対策 → 検証(結果)」
- スマホのメモに一行版を作り、声に出して3周読む
- 持ち物は前夜にひとまとめしておく
- 当日は開始10分前に到着、身だしなみは清潔・簡素・機能を意識する
しっかりと回答できる準備ができていれば、当日の受け答えはほとんど問題なく対応できます。
この記事が少しでも面接の助けになれば幸いです。
- 「未経験だから不安…」
- 「どの会社を選べばいいかわからない」
- 「安定収入を得られるのか心配」
そんな悩みを抱えていませんか?
DRIVER FIRSTは、未経験者や異業種からの転職者を多数サポートしてきた、ドライバー専門の転職支援サービスです。全国の求人から、あなたに合った会社選びをサポートしています。
専任スタッフがあなたの希望を丁寧にヒアリングし、最適な求人をご紹介。履歴書の添削や面接対策、入社後のフォローまで、完全無料でサポートします。
「資格取得支援あり」「社員寮完備」「副業OK」など、条件に合った求人も多数。まずは無料相談で、あなたの可能性を広げてみませんか?
特に、これから安定した収入を得たい方・正社員で働きたい方・地方から上京したい方におすすめです。




