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タクシー業界の隠語|この業界に隠語が多い理由についても解説

タクシー業界の隠語|この業界に隠語が多い理由についても解説
小山
小山

「タクシー業界の隠語が知りたい」

「なんでタクシー業界に隠語が多いのだろう」

北野
北野
こんな疑問はありませんか?

本記事では、タクシー業界の隠語と併せて、隠語が多い理由についても解説します。

最後まで読むと、タクシー業界の隠語をマスターできます。

なぜタクシー業界に隠語が多いのか

なぜタクシー業界に隠語が多いのか

タクシー運転手たちは日常的に無線を使用して、運営管理者とコミュニケーションを取っています。もしもあなたがタクシーに乗車したことがあれば、運転手が会社との通話をしている声を耳にしたことがあるかもしれません。

理想的には、乗客にそのやり取りを聞かせないために、直接通話するのが良いでしょう。しかし、運転中に携帯電話を使用することは危険であり、許されていません。その結果、車内でその通話が共有されることになります。

さらに、タクシー用の無線は、車両の配送や運行管理のためのコミュニケーションを目的として認可されています。この目的外での通信は電波法に違反する可能性があります。これを避けるため、また情報を簡潔に伝えるために、隠語が利用されることがあるのです。

タクシー業界の隠語

タクシー業界の隠語

タクシー業界の隠語は以下のとおりです。

  • 大きな忘れ物
  • ゾンビ
  • お化け
  • カバンの忘れ物
  • 20(にじゅう)
  • 工事中(こうじちゅう)
  • てんぷら
  • ゴミ
  • 白タク
  • わかめ
  • 大日本帝国(だいにほんていこく)
  • 0番地(ゼロばんち)
  • 上(うえ)、下(した)
  • エントツ(煙突)

大きな忘れ物

「大きな忘れ物」は、逃走中の重大犯罪者を指す隠語として、警察がタクシードライバーに向けて使用することがあります。

「本日の午後〇時頃、○○(場所名)近辺でタクシーを使用したお客様が、大きな忘れ物をされました」

このような無線の続きでは、当該「お客様」の年齢や体格、服装などの特徴が詳細に伝えられることが一般的です。そして、「該当の乗車があった際はすぐにご連絡を。当該の忘れ物は無線室にて取り扱っております」という情報が追加されることが多いです。

実際には、これは○○地域で大事件が発生し、その犯人の特徴や行動を伝達しているのです。この無線の背後には、タクシードライバーに対して犯人の存在を知らせ、目撃情報の収集やドライバー自身の安全確保を目的とした注意喚起が含まれています。

ゾンビ

「ゾンビ」という隠語は、タクシーが不足している時や大型イベント後、金曜日の深夜などに、道端でタクシーを求める客の姿を指す言葉として使われます。

イベント終了後の混雑時や週末の深夜など、タクシーが足りない状況では、多くの人々が道路沿いに手を挙げてタクシーを待ちます。この光景はまるでゾンビのように見えることから、この名が付けられました。

一度客を乗せた運転手は、その客を降ろした後すぐに再び新しい客を乗せるチャンスが待っているかもしれません。この隠語は、実際にはドライバーにとって怖さを感じるものではなく、むしろビジーな状態や忙しさを意味するものとなっています。

お化け

「この駅はお化けが出ます」

タクシードライバーが気付かぬうちにいなくなる客が出るという意味ではありません。
大規模な駅でもないのに、タクシーが多く集まっていたら、「お化け」が出る駅の可能性があります。

ここで言う「お化け」とは、「意外な場所と時間帯から、長距離利用してくれるお客様」という意味です。

カバンの忘れ物

「手提げの特別荷物」に関する隠語があります。これは、ドライバーが無線を介して外への警戒を伝えるためのコードとなっています。

実際、「手提げの特別荷物」という言葉は、何らかの問題を抱える乗客、つまり不審者をタクシーに乗せた場合の運転手からの緊急の合図として使われます。もしタクシー内で「特別荷物」という言葉を耳にしたら、その状況に慎重になることが推奨されます。

20(にじゅう)

「20の特別な数字」をご存知ですか?この数字は、ヤクザの「893」という語源から派生したもので、8+9+3=20という独特の計算が隠されています。誰もが喜んで乗せるわけではない、特定のお客さんを指します。

秘密のサイン、「特別な落とし物」。
「特別な落とし物」とは、大事件を起こしたとされる人物のことを示す隠語です。警察からの情報がタクシー会社の無線周波数で流れ、その情報に該当する人物を見つけた場合、運転手は警察の周波数に合わせて「特別な落とし物があります」と無線で伝えるのです。そして、該当者の特徴や行動などの詳細情報が共有されます。

工事中(こうじちゅう)

「ルート上にチェックポイントが設置されている」という意味で、「ストップライト」とも呼ばれます。なお、リアルな道路工事のことを「実際の現場」と呼びます。そして、飲酒運転の取り締まりに関しては、「特定の点検」として「サークルチェック」という言い回しで示されることがあります。

てんぷら

てんぷらとは「タクシーに4人乗車したとしても1,000円以内の距離で全員降りてしまうこと」を言います。
このような状況はお客さんが多い割に売り上げが伸びないのが悩みの点です。
しかし、効率がいいと考えるタクシードライバーもいるようなので、賛否がわかれます。

ゴミ

ゴミと近距離のお客様を示す隠語です。
初乗り530円の時代のときに「530=ゴミ」と語呂を合わせたことから近距離のお客様をゴミと呼ぶようになりました。
とはいっても近距離のお客様をゴミ扱いしているわけではありません。

白タク

「白タク」とは、個人が運行するタクシーを指します。通常のタクシーは国の認可を受け、緑色のナンバーを持つのに対し、認可を受けていない個人が運転するタクシーは白色のナンバープレートが特徴です。この白色のナンバープレートから「白タク」という名が付けられました。

わかめ

わかめとは回送のことを指します。
海藻から来ています。

大日本帝国(だいにほんていこく)

東京の大手タクシー会社4社の俗称からきています。

  • 『大』和自動車交通
  • 『日本』交通
  • 『帝』都自動車交通
  • 『国』際自動車

それぞれの先頭の文字を取って呼ばれています。

0番地(ゼロばんち)

0番地(ゼロばんち)とは火葬場や霊安室などを指す隠語です。
その由来には諸説あり、「あの世には番地がない」ということや、0(れい=霊)を指すとも言われています。
地域や会社によって由来がことなるようです。

上(うえ)、下(した)

「上」は高速道路、「下」は一般道路のことです。
一般道は「地べた」とも言い、一般道路を走っても料金が上がらず、次の乗客を乗せることもできないため、機会損失を嫌って言う場合があります。

エントツ(煙突)

エントツとは、乗客を乗せて、料金メーターを空車のままにして収受料金を着服する行為のことです。
昔のタクシーメーターは空車の表示のあるレバーを倒したら実車になりましたが、それを空車の表示が立ったままなのを「煙突」と見立ててなりました。

まとめ

今回は、タクシー業界の隠語と併せて、隠語が多い理由について解説しました。

タクシー業界の隠語は以下のとおりです。

  • 大きな忘れ物
  • ゾンビ
  • お化け
  • カバンの忘れ物
  • 20(にじゅう)
  • 工事中(こうじちゅう)
  • てんぷら
  • ゴミ
  • 白タク
  • わかめ
  • 大日本帝国(だいにほんていこく)
  • 0番地(ゼロばんち)
  • 上(うえ)、下(した)
  • エントツ(煙突)
小山
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