シートベルトを装着しなくてもいいときってあるのかな?
後部座席でシートベルト未着用だった場合の罰則が知りたい!
結論、後部座席でもシートベルトを着用する必要があります。
しかし、妊婦や大きな怪我、肥満でシートベルトが入らない場合などは、シートベルトをしなくても問題ないケースもあります。
目次
【タクシー】シートベルトを装着しなくても認められる例

シートベルトを装着しなくても認められる例は以下のとおりです。
- 妊婦
- 怪我をしている
- 極端な肥満
順番に解説します。
妊婦
お腹の赤ちゃんがいる場合、シートベルトを着用すると圧迫感があるかもしれません。
また、激しい腹痛を起こすリスクがある場合も考えられます。
そのような場合に限り、妊婦さんのシートベルト未着用は例外的に認められています。シートベルト非着用の判断は、ご自身の体調を優先し、慎重に行ってください。
不安な場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
怪我をしている
シートベルトの着用で、ケガが悪化するおそれがある場合は、装着しなくても大丈夫です。
ただし、すべてのケガが対象になるわけではありません。ケガの程度によって判断が異なるため、注意が必要です。
ご自身の状況をよく確認し、不明な点は医師に確認すると良いでしょう。
極端な肥満
具体的な数値はありません。
しかし、肥満や座高が極端に高い、あるいは低いことが理由で、シートベルトを適切に着用できないことがあります。
そのような場合は、シートベルト装着義務違反には問われません。小さなお子さんには、チャイルドシートの使用をおすすめします。
関連記事:タクシー運転手の仕事内容|タクシー運転手が向いている人の特徴も紹介
座席ベルト装着義務違反

シートベルトを装着しないと、「座席ベルト装着義務違反」となり、「1点」が加点されます。しかし、反則金はありません。
違反後3ヶ月間、他の交通違反がなければ、点数は元に戻ります。反則金がない分、違反を忘れやすいかもしれません。免許の累積点数が4点や5点の場合は、特に注意が必要です。
累積点数が6点になると、免許停止処分となります。過去に行政処分(免許停止や免許取り消し)を受けたことがある方は、4点で免許停止です。行政処分が2回以上の方は、2点で免許停止処分となりますので、気を付けましょう。
点数 | 行政処分歴 |
2点 |
2回:90日の免許停止処分 |
3点 |
2回:120日の免許停止処分 |
4点 |
1回:60日の免許停止処分 |
5点 | 1回:60日の免許停止処分 2回以上:免許取消処分 |
6点〜7点 |
0回:30日の免許停止処分 |
8点 |
0回:30日の免許停止処分 |
9点 |
0回:60日の免許停止処分 |
10点〜11点 | 0回:60日の免許停止処分 1回以上:免許取消処分 |
12点~14点 | 0回:90日の免許停止処分 1回以上:免許取消処分 |
引用:タクシードライバーにとっては常識中の常識であるシートベルト装着について
後部座席でシートベルト未着用だった場合の罰則とは

タクシーの後部座席では、シートベルトを着用しなくても、お客様に罰則はありません。
ただし、高速道路で後部座席のお客様がシートベルトをしないと、運転手に違反点数1点がつきます。
なお、タクシーの助手席でシートベルトをしない場合は、一般道でも高速道路でも、運転手に違反点数1点となります。
タクシー運転手にとって、無事故・無違反は昇進や個人タクシー開業の条件になることも多いです。違反点数がつくと、仕事に影響が出る可能性があるので注意しましょう。
後部座席でもシートベルトを着用する必要がある

平成20年6月1日から、改正道路交通法により全ての座席において、シートベルトの着用が義務化されました。
マイカー(自家用車)を利用するときだけではなく、バスやタクシーなどの公共機関を利用する際にも、シートベルトを確実に着用しましょう。
シートベルトの着用をお願いする効果的な声かけのポイント

タクシーにおけるシートベルト着用の声かけは、乗客の安全確保のために非常に重要です。
単に「シートベルトを締めてください」と言うだけでは、乗客に不快感を与えたり、反発を招いたりする可能性もあります。
ここでは、より効果的に乗客にシートベルト着用を促すための、具体的な声かけのポイントを詳しく解説します。
丁寧な言葉遣いと敬意
基本は敬語: 乗客は「お客様」ですので、敬語を使うのが基本です。「〜ください」よりも「〜いただけますか」のような、より丁寧な依頼形を使いましょう。
クッション言葉: 「恐れ入りますが」「失礼いたしますが」「よろしければ」などのクッション言葉を文頭に添えることで、言葉の印象が柔らかくなり、乗客も受け入れやすくなります。
例
- 「シートベルトを締めてください」 → 「恐れ入りますが、シートベルトをお締めいただけますでしょうか」
- 「シートベルト!」 → 「失礼いたします、シートベルトをお願いいたします」
理由を簡潔に伝える
シートベルト着用の必要性を理解してもらうために、理由を簡潔に伝えることが重要です。
ただし、長々と説明するのではなく、ポイントを絞って伝えることが大切です。
- 安全のため: 「お客様の安全のため」「万が一の事故の際に、お客様をお守りするため」など、乗客の安全を最優先に考えていることを伝えましょう。
- 法的な義務: 「道路交通法で義務付けられておりますので」と、法律上の義務であることを伝えることも有効ですが、威圧的な印象にならないように注意が必要です。
例
- 「お客様の安全のため、シートベルトをお締めいただけますでしょうか」
- 「恐れ入りますが、道路交通法で定められておりますので、シートベルトの着用をお願いいたします」
関連記事:タクシー運転手に転職する方法|転職する人の特徴も紹介
出発前の確認
出発前に、乗客がシートベルトを着用しているかを確認する声かけを必ず行いましょう。
確認のタイミング: エンジンをかける前、または発車直前が最適です。
確認の言葉
- 「シートベルトはお締めになりましたでしょうか?」
- 「皆様、シートベルトの着用をご確認ください」
- 「シートベルト、よろしいでしょうか?」
後部座席も確認: 後部座席の乗客にも、忘れずに声かけを行いましょう。
状況に応じた声かけ
乗客の状況や特性に合わせて、声かけの仕方を変えることも重要です。
高齢者や体の不自由な方
- 「シートベルトの着用をお手伝いしましょうか?」
- 「何かお手伝いできることはございますか?」
必要に応じて、シートベルトの装着を手伝ったり、サポートを申し出たりしましょう。
子供連れ
「お子様もシートベルトを締めて、安全にドライブしましょうね」
子供にも分かりやすい言葉で、優しく語りかけましょう。
チャイルドシートやジュニアシートの必要性についても、必要に応じて伝えましょう。
外国人
簡単な英語やジェスチャーを交えて、シートベルト着用の必要性を伝えましょう。
“Please fasten your seatbelt.” (シートベルトを締めてください)
図解やイラスト入りの案内を用意しておくのも効果的です。
酔客
強い口調や命令口調は避け、優しく丁寧に、繰り返し伝えましょう。
「お客様、安全のためですので、シートベルトをお願いいたします」
場合によっては、同僚や警察に協力を求めることも検討しましょう。
ポジティブな表現
義務感や強制感を与えるのではなく、ポジティブな表現を使うことで、乗客も協力しやすくなります。
- 感謝の言葉: 「シートベルトを締めていただけると、私も安心して運転できます。ありがとうございます」
- 協調の言葉: 「ご協力ありがとうございます」「一緒に安全なドライブにしましょう」
例
- 「シートベルトを締めていただけると、大変助かります」
- 「ご協力いただけますと、幸いです」
笑顔とアイコンタクト
言葉だけでなく、表情やアイコンタクトも大切です。笑顔で、相手の目を見て話すことで、より親しみやすく、信頼感を与えることができます。
笑顔: 笑顔は、相手に安心感を与え、コミュニケーションを円滑にします。
アイコンタクト: 乗客の目を見て話すことで、真剣に伝えていることが伝わります。ただし、見つめすぎると威圧感を与える可能性があるので、適度なアイコンタクトを心がけましょう。
タクシーでシートベルト着用に応じないお客様への対応

タクシー乗車時にシートベルト着用に応じないお客様への対応は、運転手にとって難しい課題の一つです。
しかし、乗客の安全確保は最優先事項であり、法的義務でもあるため、適切に対応する必要があります。以下に、具体的な対応ステップと注意点をまとめます。
基本的な対応ステップ
まずは、上記で説明したような丁寧な言葉遣いで、シートベルト着用の必要性を再度説明します。
安全上の理由(事故時の衝撃軽減、車外放出防止)と法的義務であることを、冷静かつ穏やかに伝えます。
「お客様の安全のため、そして法律で定められておりますので、ご協力をお願いいたします」
説得の継続
一度断られたからといって諦めず、粘り強く説得を続けます。
「少しでも安全にご移動いただきたいので、ぜひご協力ください」
お客様の不安や疑問に耳を傾け、共感する姿勢を示すことも大切です。
体調不良などでシートベルト着用が難しい場合、可能な範囲で代替案を検討します。
- リクライニングを少し倒す
- クッションやタオルなどを利用して、シートベルトの圧迫感を軽減する
ただし、安全性が確保できない場合は、代替案の提示は慎重に行う必要があります。
対応時の注意点
- 感情的にならない: どんな状況でも、冷静さを保ち、感情的な言葉遣いや態度は避けましょう。
- 高圧的な態度は避ける: 命令口調や威圧的な態度は、乗客の反発を招き、トラブルに発展する可能性があります。
- 記録を残す: ドライブレコーダーの映像や、日時、場所、乗客の特徴、やり取りの内容などを記録しておくと、後々のトラブル防止に役立ちます。
会社への報告: 乗車拒否に至った場合や、トラブルが発生した場合は、速やかに会社に報告し、指示を仰ぎましょう。
警察への相談: 暴言や暴力など、身の危険を感じる場合は、迷わず警察に通報しましょう。
まとめ
タクシーご乗車の際は、お客様の安全のため、全席でシートベルトの着用をお願いしております。これは法律で定められた義務でもあります。後部座席でも、シートベルト未着用は運転手の違反となる場合があります。
ただし、妊娠中やケガなど、特別なご事情がある場合は、着用しなくても問題ありません。
ご自身の体調を最優先に、ご判断ください。ご不明な点があれば、乗務員にお気軽にお声がけください。
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